8月24日、25日にかけて、今年のG20議長国であるインドネシア政府が主催する、バリ島で開催された「G20 女性のエンパワーメント担当閣僚会合( G20 Ministerial Conference on Women Empowerment)」にG20 EMPOWERの日本共同代表として弊社代表の塚原が参加しました。
同会合には、G20各国の女性エンパワーメント担当閣僚、G20 EMPOWER(経済・ビジネスにおける主要な役割を担う女性の増加とエンパワーメント達成のための民間セクターのアライアンス)やWomen 20の各国代表、ILO、We-Fi、WEConnect Internationalなど国際機関、国際NGOの代表者らが出席しました。
コロナ感染症の大流行によって最も大きな影響を受けたのが女性であることを踏まえ、
「Recover Together, Recover Stronger to Close Gender Gap」をテーマに、2日に渡り3つのテーマ別セッションで女性のエンパワーメントについて議論されました。(第1テーマ「無償のケアワークと労働市場における機会損失に焦点を当てたポストCovid-19ケアの経済的側面」(The economic aspects of post-Covid-19 Care, focusing on unpaid care work and missed opportunities in the labor market)」、第2テーマ「デジタルにおけるジェンダーギャップの是正(Closing Digital Gender Gap: Women’s Participation in the Digital Economy and Future Work)」、第3テーマ「女性の起業(Women’s Entrepreneurship: Accelerating Equality, Accelerating Recovery)」)会合後、議長声明(英語)が発出されました。
日本からは小倉女性活躍担当大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)がオンラインで登壇し、日本の男女共同参画の現状や取り組みについてスピーチされました。
塚原はG20 EMPOWER代表の一員として、インドネシアのビンタン・プスパヨガ女性エンパワーメント・子ども保護大臣へ、ビジネス分野における女性活躍の好事例や専門的な提言としてまとめた「2022年版G20 EMPOWERベストプラクティス・プレイブック」を手交しました。
会合を終えて塚原は次のようにコメントしています。「G20の枠組みにおいて、女性のエンパワーメント担当閣僚が集まって議論する機会が、2021年イタリア議長国下での会合に続き継続していることは大きな意義を持つと思います。会合の前日に完成したプレイブックを手にし、プスパヨガ大臣に手交できたことは感激でした。また、来年G20の議長国を務めるインドの代表やILO、ERIAなど国際機関の専門家たちと会合やディナーイベントなどを通じて対面で議論ができたことが、今後の協働に向けてもとても役立つと感じました。」
続いて8月26日には、マレーシアのクアラルンプールにて、在マレーシア日本国大使館、マレーシア政府系機関であるTalent Corp、MIT Sloan Schoolアジア支部としてクアラルンプール中心部に設立されたAsia School of Businessが共催する「Women Empowerment Seminar」に出席し、塚原は株式会社カレイディスト代表、そしてG20 EMPOWER日本共同代表として基調講演及びパネルディスカッションに登壇しました。
同セミナーには、現地で女性のエンパワーに関心が高い一般の方々、Asia School of Business の学生、在マレーシアの現地・外資法人社員、リーダーシップ層などが集いました。
在マレーシア日本国大使館 狩俣篤志公使による開会挨拶に続き、基調講演に登壇した塚原からは、G20 EMPOWERとして女性の活躍推進におけるG20諸国の民間ビジネスセクターと政府への提言の紹介、世界からみた日本のジェンダー格差の現状と課題、日本政府による女性活躍の重点方針やビジネスセクターによる取り組み状況などについて説明しました。マレーシアと日本が同分野で協働する意義などについて語りました。
セミナーを終えた塚原は次のようにコメントしています。「日本もマレーシアも、ジェンダー格差の現状においては、残念ながら世界の中で共に低位にありますが、今回、マレーシアの人材開発専門家や女性問題アドボカシー専門家の皆さんとの議論を通じて、両国が切磋琢磨協働することで改善できることが多いように感じました。また、現地のセミナー参加者は大変熱心で、時間を超過して議論が続けられました。」