カレイディスト・ニューズレター 2026年6月号
「シニアマネジメント層の本気のコミットメントを引き出す」
皆さま、こんにちは。いつもニュースレターをお読みいただき、ありがとうございます。
これまで毎月お届けしてきた本ニュースレターですが、今号を機に、次号からはクオータリーでの発行へとリニューアルいたします。より丁寧に、実務に役立つ知見をお届けしていきたいと思っています。
今月は、これまで我々が様々な企業のDEI推進に向き合ってきた経験から、シニアマネジメント層がDEIへのコミットメントを形成していくプロセスを取り上げます。 “気づき”が“腹落ち”へと変わり、組織を動かす“行動”につながるまでの流れを、ご紹介します。

小さな兆候を見逃していないか
DEIの推進、ジェンダー格差の重要性は理解されつつも、「経営課題として本気で取り組むべきだ」と腹落ちしているシニアマネジメント層は多くない。期待していた若手の相次ぐ離職の報告。気づけば昇進している男女の数には大きな乖離があり、採用したはずの優秀な女性人材はどこかで離脱している。
「これは思っていた以上に深刻かもしれない」。
このような小さな“違和感の芽”が、どのようにして“構造的な課題への気づき”へと変わり、シニアマネジメント層の本気のコミットメントを生むのか。
今回は、多くの企業を支援する中で見えてきたその認識が変わるプロセスを取り上げてみたい。
客観的なデータが、気づきを“確信”に変える
日頃我々がクライアントと接する中でも、昇進・登用のジェンダー格差に関するご相談は多い。そんな中で、シニアマネージメント層が根深い課題に立ち向かっていこうと意識が変わっていく場面に出会うことがある。
それは、小さな気づきを裏付ける客観的な事実のデータや現場の声が積み重なったとき。
- マネージャー層のアンコンシャス・バイアスが疑われる男女の評価差、昇進率の差
- 離職率の男女差とその背景にあるライフイベントとキャリアの両立の苦悩
- 常に最高の成果を出し続けることが前提となる環境や長時間労働ゆえの昇進を躊躇する若手男性のキャリア観の変化
- 制度は平等でも、育成の実態として女性への期待、鍛え方の違いが女性の昇進意欲を阻害している
- マイクロアグレッション/ハラスメントが思いの外、社内で横行している実態
など、組織ごとにインタビューで聞こえてくるリアルな声と、職場経験サーベイ、人事データ分析から見える構造的な示唆は有効に働きやすい。
課題のボトルネックが可視化されると、問題意識がよりビビッドになり、放置できないという「経営としての危機感」が生まれやすい。
シニア層が“後押しする存在”へと変わるプロセス
こうした気づきを経て、シニアマネジメント層は次第に、根深い課題やカルチャー変革に本気でコミットするようになる。そして、様々な施策を動かすべく「後押ししてくれる存在」へと変化していく。
施策は組織ごとに変わるが、
- マネジャー層にDEI研修を行い、言動のバイアスに気づき意識を高める
- 職場の実情を加味した柔軟な働き方やキャリア形成の推進
- 女性の昇進にスポンサーシップを導入する
- チーミングを通じて、働き方やキャリアの希望を対話する文化をつくる
など、こうした個々の違いや事情を理解し、公平な機会を提供するインクルーシブな施策が連動しはじめると、従来の前提が問い直され、組織の判断基準が変わり始める。
私たちが見てきた組織の共通点
多くの企業を支援してきて感じるのは、シニアマネジメント層には現場の実情や、女性が昇進しにくい背景にある複合的な要因が思う以上に届いていない。
だからこそ、本質を突くデータや社員の声が、経営層の認識を大きく動かすきっかけになりやすい。
インタビューやサーベイ、人事データの可視化を通じて、インクルージョンを阻む“見えない壁”を明らかにし、組織変革の一歩をカレイディストと確かなものにしていきませんか。

